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アリフ・カーン来日コンサート PDF 印刷 Eメール
作者: Kobinata Hidetoshi   

アリフ・カーン来日コンサート

「蓮の花をあなたに 天上の音律」

2012年5月12日(土)19:20

 昨年に続き、ファルカーバード派の若手タブラー奏者アリフ・カーンが来日した。日本側有志が「2012アリフカーン来日公演実行委員会」を立ち上げ、実現したものだ。東京では唯一となったステージを、聴衆が見守った。

 会場は、江戸情緒溢れる深川江戸資料館小ホール。普段は、江戸の伝統音楽の催しなどもある会場でインドの芸術音楽を楽しめたことも、一興であった。

 プログラムは、サントゥール奏者ジミー宮下の軽妙な導入の後、ラーガ・バーゲーシュリーで第一曲が始まった。アーラープ、ジョール、ガット(ルーパク・ターラ[7拍周期])、ガット(ティーンタール[16拍周期])で約30分の演奏であった。宮下のルーパクによるガットは、ラヤカーリー(リズム変奏)を多用したスタイルで、チューニングに若干の乱れが出たが美しい音色であった。アリフは伴奏として模倣やときには宮下を先導するなど、絶妙なコンビネーションで曲を進めた。

続く楽器紹介ステージでのアリフのデモンストレーションは、そのドラムテクニックの進化をいかんなく示したものだった。特に右手タブラーでたたき出す高音と左手バーヤーンの低音で作り出すダイナミックな広がりは、楽器から、 マイクロフォン、スピーカーに至るまでの全体を的確に調整した結果導き出されたものだった。

 12日につづき、東北地方、東海地方を回る。詳細は、http://bit.ly/arifkhan2012を参照されたい。

最終更新 2012年 5月 14日(月曜日) 08:36